【ツアーレポート】『まずは南房総においでよ2018』前編

2018.11.13

東京都心から高速バスでたったの80分あまりで里山里海に囲まれたほどよい田舎、南房総へ到着です。2018年10月13,14日に開催された『南房総市「移住」&「2地域居住」一泊二日体験ツアー』。観光では巡らないようなところを巡り、まず出会えない人たちに会えちゃう!…ある意味とても“ぜいたくな”2日間のツアープログラム。その様子を南房総市在住の市民ライターがレポートします。

このツアーの特色は…
✓参加希望者の本気度(なぜ移住したいのか)を審査します。
✓南房総の悪いところもちゃんと伝えます。
✓隣の市にも普通に行きます。(実生活に即した範囲で動きます)
✓スーパーなど、観光じゃ行かないような、南房総の実際の生活を見せます。

ようこそ~!めでたく抽選と審査を通過した10名の皆さん。次点だった参加者のクマさんは「いやぁ、キャンセルが出て4日前にくり上げ当選の連絡をもらったんだけど、ほんとうにラッキーだったなあ!!」とツアー終了時につぶやいていました。

さて、、どんな二日間だったのでしょう。

「道の駅 富楽里(ふらり)とみやま」集合

新宿や東京、横浜、千葉発の各高速バスで到着の方のほか、自家用車でいらした方、そしてなんとJR内房線で岩井駅から歩く予定が乗り過ごしヒッチハイクで登場の方!と、本当にさまざまな交通手段でのっけから盛り上がりました~!!

今回は、20代2名!30代~50代に最高齢は60代が1名と、じつに幅広い年代の参加メンバーが集結!

受付時、この二日間呼んでほしいニックネームをみなさんで名札に書きました。

「イタリア/タイ野菜収穫と就農者足達智子さんのお話」大紺屋(おおごや)農園

就農4年目。農園を案内してくださったのは大紺屋農園の足達さん。栽培、加工から営業、販売までのすべてをこなし、ひき続き4時起きの毎日だそうです。Uターン前は、都内で金融系、不動産系のバリバリキャリアウーマンだったというからびっくりです。

そもそも就農のきっかけは?

「実家がむかし染物屋で、そこから屋号が大紺屋なんですね。私が戻るまで民宿をやっていました。一人っ子の長女でしたから、ゆくゆくは戻ってこなくてはと考えていて。タイ料理が好きで現地の学校へ通ったりもしましたが、日本でいざ作ろうと思うと食材がそろわなくて、見つけても傷んでいたり…。ないなら自分で栽培しよう!と。

それで実家の畑で農業をやると決めたとき、フツーの食材ではつまらないし生活するまでにはならない、人がやっていない野菜をと考え、タイ野菜とイタリア野菜が浮かびました。イタリア野菜はオトナな野菜というか、苦みがあって彩りがキレイなんですよ。10年前は栽培している人がほとんどいなくて試行錯誤の連続でした。

無農薬なので除草や虫取りがたいへんですが、都内に近いことでレストランのシェフが直接畑に買い付けに来て、安心なうえに味が良い!と気に入ってもらっています。」

その場で唐辛子を味見させてもらうと「かっらぁ!!」そりゃ辛いですよねぇ。(笑)

そのあともタイ唐辛子の早摘み競争で大盛り上がり。優勝は参加者のそーちゃんの84g!
「摘み取りはたいへんなので助かりました~」と足達さん、満面の笑みです。

CMなどの撮影も行われる岩井海岸の散策では、富士山をのぞむ遠浅の浜辺、潮風と波の音に癒されながら、内房沿岸の冬季名物“大西(おおにし)”についても話題になりました。この穏やかさからは想像もつかない強烈な西風が吹くのです。

悪いところもちゃんと伝えます!

「廃校活用:南房総サイクルツーリズム協会 平群(へぐり)クラブハウス見学」旧平群保育所

2012年に廃校になった平群小学校、幼稚園、保育所の建物が敷地内に残っています。県内で唯一“岳”の字がつく「伊予が岳」を背中にしょっている校舎群です。

2017年4月に発足した「南房総(あわの国)サイクルツーリズム協会」、南房総を訪れる多くのサイクリストの交流拠点として旧平群保育所に2017年11月「平群クラブハウス」をオープンしました。

協会長に鴨川市在住の1984年オリンピアン!高橋松吉さんを迎え、事務局長は南房総市インバウンド観光プロデューサー瀬戸川賢二さんと天津神明宮禰宜(あまつしんめいぐうねぎ)の岡野大和さんです。

南房総は、じつはサイクリングにとても適した土地とのことで、以前にも増してたくさんのサイクリストが南房総を訪れはじめています。サイクリングが趣味の参加メンバーもいて、女子向けのコース提案を期待しているそうですよ。

「里山の恵み、完全自給の農家レストランで昼食」百姓屋敷じろえむ

築300年のお屋敷にて。
14代当主の稲葉芳一さんが丹精込めて育てた季節の有機野菜を使った料理をいただけます。おひつの中はかまど炊きの天日干し無農薬無化学肥料の新米。もちろん炊き立てです。

少しすると「固くなるから早めに召し上がって」と、おこげも振る舞われました♪

料理を待つタイミングで順番に自己紹介。
年に5、6回も岩井を訪れている方だったり、もう富浦にログハウスをセルフビルド中だったり、丸山におばあちゃんの住んでいた家が残っていたりと、審査を通っただけあって、拠点がすでに具体的な方が多い印象。

「地元スーパー見学」ODOYA九重(おどやここのえ)店

九重は隣の館山市。おどやは南房総地域に多数店舗を展開している、ふだんの生活に密着した老舗スーパーです。

「移住者のお仕事現場」家具工房つなぎ 中田洋之さん

館山市出身の中田さん。長野県の職業訓練校で1年間学んだのちUターンを考え、隣市の三芳地区に旧牛舎を見つけご自身でリノベーション。ショールームを兼ねたカフェが併設され、ちょっと素敵な雰囲気です。

「お客様は地元と県外、半々です。ブログやFacebookを見て問い合わせてくれたり。現在8年目。ここは夏が最高ですよ。青空に空気が澄んでいて…。まわりが田んぼなので風が抜けるんですね。都会はお金を使って満足、ここは日常で満足。ゆったり、ゆっくり。」

ちょうどお祭りの日で屋台が見えました。

「2拠点生活の拠点事例 ~古民家シェア~」シェア里山 ヤマナハウス

こちらも築300年を超える古民家で、毎週、毎月…とそれぞれのペースで2拠点生活を実践されているようです。この古民家の改修と隣接する休耕畑の開墾、裏山の伐採…とやることには事欠かない様子。

「古民家でヨガ体験or里山で焚き火」

今回のプログラムでは、ヨガ班と焚き火班に分かれてたのしみました。風の音、虫の声のほかは余計な音のしない心地良い静の空間。じぶんの呼吸に集中したり、ゆらめく炎にぼぉーっとしたり。

「イノシシBBQを食べながらの交流」

総勢30名ほどで。
ヤマナハウスに集う既メンバーのほか、ヤマナハウスサポーター、地元山名住民、ローカルポータルサイト「みなぷれ」のメンバーなども集まって「乾杯~!!」。

なかなか聞けない生の声を求めて…気がつけばツアー参加者を囲み、あちらこちらで興味に合わせた話の輪ができていました。

昨年の体験ツアー参加者や、県の体験ツアー参加者でヤマナハウスへ通うようになった方のお顔も見えて。出会いは確実に繋がっていっていますね!

今回のツアー参加メンバーには、さまざまな先輩2拠点実践者と交流できたこの時間がいちばん濃く印象に残ったそうです。

気になるイノシシ肉のお味は…下処理と調理の上手さで絶品でした!箸が止まらん!

(イノシシ肉はお隣の館山市地域おこし協力隊でヤマナハウスメンバーでもある沖浩志さんに手配いただきました!)

〜後編につづく〜

(文:F.敦子)

F. 敦子

投稿者: F. 敦子

南房総市在住。上の子が小学校にあがる年、房州・安房(あわ)へ家族4人で移住。(本人はUターン)夜の本当の暗さとこぼれるほどに瞬く星の数に驚き、カエルの合唱のボリュームにオドロキ、季節の風のにおいにおどろく、都会育ちの夫に愕かされる日々。地元民目線と移住者目線、両方から、日々の暮らし&南房総の魅力を発信する。