南房総2拠点大学レポート~社会起業コース「新しいツーリズム」編~

2019.3.3

美しい海と豊かな里山に囲まれた南房総の地で、ローカルビジネスを学ぶ講座「南房総2拠点大学」の2018年度講座が昨年9月に開講しました。

南房総2拠点大学の詳細はこちら(https://cocolococo.jp/topics/24951

受講者たちは、自分ではじめる「小商いコース」、チームではじめる「社会起業コース」の2コースに分かれ、全4回の講座を通して講師陣・ローカルビジネス実践者とともに企画を考えていきます。

今回は、9月の現地講座から11月に開催された企画発表会までの様子を、各コースごとにレポート致します。

第1回:現地講座@南房総

富山コミュニティセンターでの全体オリエンテーション後、新しいツーリズム班は、「グリーンツーリズム」の一例として岩井にある「大紺屋農園」足達さんの農園視察をしました。

足達さんのお話を伺った後、農園でトウガラシ収穫体験しました。制限時間で一番たくさん収穫したメンバーには足達さんよりプレゼント贈呈されました。

そのあと岩井海岸を散策し、南下して富浦の大房岬自然公園にて、千葉自然学校の白井さんにお会いして、お話を伺いながら、一緒に現地を少し歩きました「エコツーリズム」「ダークツーリズム」の実地調査です。大房岬自然公園は豊かな自然のみならず、防空壕や弾薬庫など戦跡も多く残っています。

その後、「道の駅 とみうら枇杷倶楽部」に移りました。「全国道の駅グランプリ」 で最優秀賞を受賞したこともある道の駅を見学しつつ、会議室にて千葉自然学校が開催しているロングトレイルを専用の地図を広げながらルートの作り方を説明いただきました。南房総の海岸線や里山、低山を長距離歩くツアーに一同体験してみたいと感じました。

その後、シェア里山「ヤマナハウス」で田舎暮らし体験の事例として見学、旧平群保育所の「南房総サイクルツーリズム協会」クラブハウスを「スポーツツーリズム」の事例として見学

最後に、富山コミュニティセンターに戻り、「ヘルスツーリズム」について、地域おこし協力隊相川さんより説明いただき、チームリーダーの永森さんより「南房総市移住体験ツアー」「サイレンスリトリート」「大学生向けスタディツアー」「里見八犬伝ツアー」の事例紹介いただきました。次回2回目に向けて、参加者各自で企画骨子を検討、発表し一回目は終了!

第2回:企画ブラッシュアップ@東京

チームメンバー1ヶ月ぶりの再会後、文化観光として「出雲江戸の献立ツアー」を開催している手銭和加子さんのお話を伺いました。伝統工芸や美術を好む外国人が主な参加者ということで、ターゲットが明確だとツアーの輪郭もくっきりしてくることを学びました。

その後、参加者各自の企画進捗報告をして意見交換を行いました。3回目の発表に向けてゴールが見えてきました。

第3回:現地視察と発表会@南房総

「ハイウェイオアシス富楽里」で集合後、三芳の農家レストラン「じろえむ」をチラッと見学して、イワシ専門の食堂兼加工所「なむら」に伺いました。イワシを始め南房総の漁港で水揚げされた魚を用いて次々に商品開発を行い、「にっぽんの宝物」世界大会最優秀賞など受賞しています。

メンバー全員、社長の話に真剣に耳を傾けました。東京のビジネスシーンで活躍する参加者も南房総にはビジネスアイデアに満ちた面白い方に出会えると感想を漏らしていました。

続いて、宗教ツーリズムの時間です。日本でも珍しい、食の神様を祀った「高家神社」を見学後、メンバーの親御さんが関わる千倉の古刹「円蔵院」に伺いました。本堂欄間の後藤義光の彫刻をはじめ多くの文化財を所蔵する寺院です。それだけに維持するにも手間とコストが掛かりますが、それを現代においてどのように捻出していくか盛り上げていくか。まさに2拠点大学の重要なテーマのひとつです。

最後に、シラハマ校舎に到着して、各自最後の企画仕上げ&発表練習をして、いざ発表会へ!

講評者からは時折厳しい意見をいただくこともありましたが、みなさん達成感や期待感にあふれた表情をされていました。

第4回:最終報告会に向けて

2019年3月に開催予定の最終報告会では、発表会後に受講生たちがどのような実践をしてきたのかを進捗報告していただきます。
どのようなお話が聞けるのか楽しみです。