毎月水曜19時、新宿で南房総に会おう。
南房総2拠点サロンの第4回テーマは【南房総×獣害】
「獣害」は聞いて、ピンとくる人とそうでない人とが大きく分かれるテーマです。
2017年の南房総エリア(館山市・鴨川市・鋸南町・南房総市)の猪の捕獲数は5979頭。猪だけでなく、鹿、猿、ハクビシンなど様々な野生鳥獣がいます。
南房総では田畑や山林の被害はもちろんのこと、日常生活での脅威に晒されることもしばしば。里山の民家や畑では敷地内に柵を張り巡らせるのは生活の基本となっています。
年々人口減少が進み、耕作放棄地や放置された山林が増え、鳥獣被害はさらに進んでいきます。駆除を進めるにも猟友会の高齢化も著しい。とりまく状況は確かにネガティブでシリアスです。
一方!
山賊ダイアリーや罠ガールといった「狩猟」を主題とした漫画の人気や、近年の縄文狩猟採集文化への人々の憧憬は一過性のものではないようです。鋸南町が開催する狩猟ツアーや解体ワークショップは毎回定員超えです。
陰極まって陽。既に動きは始まっています。
捕獲したものを「ジビエ」として流通させることで、獣害を「地域資源」へと変容させます。「箱わなオーナー制度」のように狩猟免許が無くとも、都市生活を送りながら獣害そして狩猟に関わる制度もできました。
「里山生態系」という切り口でも、獣害を捉えることはできます。有害対象の鳥獣のみでなく、昆虫や植生も知り里山全体への関心を増すことは、獣害の本質的な対策とも言えるでしょう。トレッキングとの相性も抜群です。
テクノロジーも進化しています。IoTを活用した無線通信インフラは獣害対策の現場を変え、さらにジビエ肉の流通管理へと広がっています。「ジビエ」魅惑的な響きです。
鳥獣を一方的に「有害」とすることへの賛否両論もあり、駆除だけしてただ遺棄することへの疑問が呈されることもあります。そのあたりもふくめ、南房総2拠点”サロン”なので、プレゼンはそこそこに、パネリスト間の意見交換、参加者とのやりとりを進めます。お酒を飲んだり、ツマミながら。(ジビエも…?)
2000年代に入って急速に増した南房総の獣害は、まさに今が佳境です。誤解を恐れずに言えば、だからいま「獣害」が面白い。
▼イベント概要
日時:2018/9/12(水)19時開場/19時半開始
料金:¥2500(軽食+1dr+旬のものをツマミで)
※リピーター割(一度でもサロン参加したことある方は500円引)
場所:HAPON新宿 http://hapon.asia/shinjuku/#location
主催:合同会社AWATHIRD
▼タイムテーブル
19:00 開場(コミュニケーションTIME/飲食しつつ)
19:30 開始(テーマTIME/飲食しつつ)
元生き物調査屋による里山生態系と獣害対策(沖)
獣害と地域振興 ~獣害から獣益へ(黒澤)
獣害対策からはじまるIoT先進地域作り(時田)
来場者TIME:1分自己紹介
20:45 休憩
20:50 交流(フリーTIME/飲食しつつ)
22:00 終了
▼パネリスト
館山市地域おこし協力隊 沖浩志
鋸南町地域おこし協力隊 黒澤徹
株式会社フォレストシー 代表取締役 時田義明
▼モデレーター
永森まさし(南房総市公認プロモーター、合同会社AWATHIRD)
▼参加対象者
・「狩猟」に興味のある方
・「鳥獣被害(獣害)」の問題について関心のある方
・南房総で「獣害」に何らかの形で関わってみたい方
▼南房総2拠点サロンとは
南房総に住んでいる/仕事している/通っている/関わろうという人々が気軽に集い、交流のできる場を目指して、毎月水曜19時から開催します。
ひとくちに「南房総」といっても、行政区分の南房総市だけでなく、安房地域(館山市・鴨川市・鋸南町・南房総市)、さらには勝浦や富津あたりも含む、房総半島の南の方という括りで広域に捉えます。そしてそこで生まれる新たな連携もあるのではないかと考えています。
「南房総」「東京」という2つの拠点をベースに、南房総×農業や南房総×スポーツといった掛け合せがサロンのようなリラックスした空気のなかで行われることを願っています。毎回異なるテーマを用意するのでリピート参加推奨です。